
ソウル近郊の日帰りといえば北のパジュか東のガピョンが定番ですが、驪州(ヨジュ)は南東方向にある、全く異なる魅力の町です。領東高速道路(ヨンドン高速)を使えばソウルから約90km・約1時間。朝鮮王朝最大の名君・世宗大王の陵墓、川べりに建つ1,600年の古刹、そして600年続く陶芸文化が一日で楽しめます。
ソウルから領東高速道路(영동고속도로・50号)を東に走り、驪州IC(여주 IC)で下車。王陵や神勒寺まで約10分で到着します。江南エリアからの所要時間は通常約1時間(週末の朝は1時間30分ほど)。片道の高速料金は約4,500ウォンです。

世宗大王(세종대왕)はハングル(韓国語の文字)を創制した朝鮮王朝随一の名君です。その陵墓英陵(영릉)は、驪州郊外の松林の中に静かに佇んでいます。2009年「朝鮮王陵」としてユネスコ世界遺産に登録されており、隣接する孝宗の寧陵(영릉)も同時に見学できます。
入場料はわずか500ウォンで、隣の世宗大王歴史文化館(세종대왕역사문화관)の見学も含まれます。ハングル創制の過程や渾天儀など朝鮮の科学技術の展示が充実しており、歴史好きに特におすすめ。陵墓へ続く松林の小道は初夏に緑が映えて格別です。

英陵から車で5分、神勒寺(신륵사)は南漢江(남한강)の岩の上に建つ、1,600年以上の歴史を持つ古刹です。韓国の多くのお寺が山中に建つのに対し、神勒寺は川岸という独特の立地。川と境内が織りなす風景は京畿道随一の絶景です。
境内には国内でも珍しい多層磚塔(煉瓦造りの塔)があり、唐時代の建築様式を今に伝えます。川沿いの小道を下ると、寺院全体と南漢江が一望できる絶好のフォトスポットがあります。週末は川沿いのサイクリングロードでレンタサイクルも楽しめます。

驪州(여주)は600年以上続く韓国陶芸の中心地。青磁(청자)と白磁(백자)の伝統を受け継ぐ窯元が今も数十軒稼働しています。驪州世界陶磁器エキスポ公園(여주세계도자기엑스포공원)では展示鑑賞のほか、実際に陶芸体験(ろくろ挽き)も楽しめます。

お土産に陶器を買うなら、42号線(여주도예촌・陶芸村通り)沿いに工房と販売店が集まっています。小物は5,000ウォンから、手描き青磁はそれ以上。驪州世界陶磁器フェスティバルは例年5月末〜6月初旬に開催されます。
ショッピングで締めくくるなら、神勒寺から車で10分の新世界サイモン驪州プレミアムアウトレット(신세계사이먼 여주 프리미엄 아울렛)がおすすめです。韓国最大級のアウトレットの一つで、国内外300以上のブランドが30〜70%引きで揃います。土曜午後は混雑するため、日曜の午前中が狙い目です。

領東高速の驪州ICで降りて一日過ごせば、朝鮮王朝の歴史、生きた陶芸の伝統、そして都会を離れた南漢江の静けさを一度に体験できます。多くのドライバーが素通りするそのインター、ぜひ一度立ち寄ってみてください。
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